瀬戸内海に浮かぶ千駒島(ちこまじま)では、巫女が死者の魂を呼ぶ秘儀が今も行われている。<br />その島から、僕が通う大学の研究室に、隠蔽された過去の事件と新たな死を予告する手紙が届く。<br />祀りの期間は、よそ者を入れない決まりがある島へ、先生たちと共に調査に向かった。<br />閉塞的な環境でも希望を抱く若者に安堵したのも束の間、一人が消えた――忌まわしい因習と連続殺人に挑む民俗学ミステリー。<br />