1995年、地下鉄にサリンが撒かれ、教祖が逮捕される。<br />だが、教団は公判直後に教祖を奪還、後の歴史は軋みながら軌道を変えた。<br />「予言書」としてその筋書きを書いたのは、教団に拉致され姿を消した作家X。<br />だがそこには、復讐というもう一つのシナリオが埋め込まれていた。<br />魂が共鳴する、当代随一の琵琶法師的現代文学。<br />