モロッコへ旅立ったカーニバル真子は日本で初めて「女の体」を手に入れた。<br />帰国後、待ち構えていたのは雑誌のグラビア撮影と日劇での凱旋ショーの大喝采だった。<br />が、「性転換お色気路線」だけでは芸能界で生き残れそうになく、歌手、地方興行などに打って出るものの追い詰められていく。<br />小説でしか描けない実在の人物の孤独と苦悶に迫る大傑作。<br />