時の流れは、いやおうなしに出会いと別れを運んでくる――。<br />次男二女が巣立ち、五人の孫にも恵まれ、幸多き日々を過ごしていた珠世。<br />だが、浦賀に黒船が来航し、雑司ケ谷の矢島家にも動揺が広がる。<br />また、かつて居候していた源太夫は大地震に見舞われた郷里・小田原の生家が気がかりで、帰参を考えはじめ……。<br />激動の時代を生きる人々のあたたかな繋がりを描く大人気シリーズ、堂々完結!(解説・神田蘭)