記憶の片隅に残る、しかし、覚えていない「夢」。<br />自分は何かと戦っている?――製菓会社の広報部署で働く岸は、商品への異物混入問い合わせを先輩から引き継いだことを皮切りに様々なトラブルに見舞われる。<br />悪意、非難、罵倒。<br />感情をぶつけられ、疲れ果てる岸だったが、とある議員の登場で状況が変わる。<br />そして、そこには思いもよらぬ「繋がり」があり……。<br />伊坂マジック、鮮やかなる新境地。<br />(解説・川原礫)