ナポレオン戦争も終結し、士官学校校長となったクラウゼヴィッツ。<br />取り組んだのは『戦争論』の執筆だった。<br />宮廷女官長を務めた聡明な妻マリーに、六つの戦場を語っていく――。<br />見えてくる戦争の変貌と軍事の要諦。<br />国民皆兵制か傭兵か、制限戦争か絶対戦争か……。<br />戦争について問い続けた夫と、理解者だった妻。<br />二人で成し遂げた〈名著誕生〉の舞台裏を描く画期的小説。<br />『フラウの戦争論』改題。<br />(解説・佐藤賢一 )