ここから世界が始まる―トルーマン・カポーティ初期短篇集―(新潮文庫)
差別の激しい土地に生まれ、同性愛者として長じ、「八歳で作家になった」と豪語したという天才はデビュー前から天才だった。
ニューヨーク公共図書館が秘蔵する貴重な未刊行作品を厳選した14篇。
ホームレス、老女、淋しい子どもなど、社会の外縁にいる者に共感し、仄暗い祝祭へと昇華させるさまは、作家自身の波乱の生涯を予感させる。
明晰な声によって物語を彫琢する手腕の原点を堪能できる選集。
(解説・村上春樹)
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