冷え込んだ江戸の景気を救ったのは、一商人が始めた弁当屋――未曾有の不景気に見舞われた寛政の江戸。<br />大店「特撰堂」の次男・裕治郎は実家を離れ、弁当屋を始める。<br />客を思い、取引相手に真を尽くす裕治郎の商いは普請場の職人の評判をとり、火消しを走らせ、武家と町人を結び、やがて途方もなく大きく育ってゆく……。<br />安くて美味いもので人は元気になる! 経済エンタテインメント小説。<br />2008年10月?2009年11月、「日本経済新聞」夕刊に連載。<br />