弱電会社の社員の夫とともに、娘を連れてパリから日本に戻った永子。<br />同居する姑や小姑とのトラブル、娘の教育問題……外交官の両親をもち海外暮らしが長かった永子は、想像を絶する日本的な気苦労のまっただ中におかれる。<br />忍従の先の幸せが、はたしてあるのか? そんな中、陰ながら永子を支えるひとりの男の存在で心は揺れ動く。<br />‘家庭’という迷宮の光と影を描き出す、傑作人間ドラマ。<br />