「青い月曜日」は、英語のブルーマンデー(宿酔)に由来する。<br />「私にとって少年時代と青年時代はいつもとめどない宿酔であった」と著者は言う。<br />戦中戦後の混乱し、かつエネルギーみなぎる日本。<br />ある日爆撃で死んでゆく友、見たこともない外国の話と目がまわるような空腹、生活力あふれる庶民たち。<br />大阪に生きたひとりの少年の魂の彷徨、青春なるもののあらゆる陰影を詩情あふれる文体で定着させた開高文学の傑作。<br />この自伝的小説には、開高健の真髄がある。<br />