「ほんとうにうつくしいものは、目に見えないものかもしれない」。<br />美しい容姿からは想像もつかないほどガサツな叔母の意外な秘密について描く表題作、雨の日だけ他人の心の声が聞こえる少女を描く「雨つぶ通信」、日暮里の奇妙な中華料理屋を巡る奇譚「カンカン軒怪異譚」など、『花まんま』『かたみ歌』の著者が、昭和の東京下町を舞台に紡ぐ「赦し」と「再生」の七つの物語。<br />