海兵四号生徒
デモ隊の喧騒をよそに、足どり重く街路をぬう中年の男。
同窓生の集まる母校へと向かう彼の脳裡をよぎるのは、少年時代の不器用でひたむきなおのれの姿だった。
苛酷な鍛錬に堪え、田舎中学の柔道部優勝に貢献した盛田修平は、みずからを律するものを求め、それに堪え、そしてそれを越えることにより他をも律し得る存在たらんとして、海軍兵学校を志願した。
再び続く厳格な規律と鍛錬の日々、個性豊かな同期生との友情を得、やがて戦場へと向かう。
太平洋戦争前夜の青春群像を描く力作。
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