「気難しい読者をこれほど愉しませた時代小説はまれ」といわれる‘隠し剣’シリーズ第2弾。<br />山田洋次監督、木村拓哉主演の映画「武士の一分」原作となった「盲目剣谺返し」、呑んだくれ藩士の悲哀を描く「酒乱剣石割り」、醜男にもそれなりの女難あり、と語る「女難剣雷切り」、家中に名高い偏屈男がその偏屈をつらぬきとおす「偏屈剣蟇(ひき)ノ舌」、女好きで剣の精進を怠けた男が捨て身で放った「好色剣流水」など、粋な筆致の中に深い余韻を残す名品9篇を収載。<br />