生まれるより先に死んでしまった子に名前などつけてはいけない――なにげない日常の隙間に口を開けている闇。<br />それを偶然、覗いてしまった人々のとまどいと恐怖。<br />日本の土俗的な物語に宿る残酷と悲しみが、現代に甦る。<br />闇、前世、道理、因果。<br />近づいてくる身の粟立つような恐怖と、包み込む慈愛の光。<br />時空を超え女たちの命を描ききる。<br />泉鏡花文学賞受賞の傑作短篇集。<br />連続ドラマ原作。<br />