由美子は久しぶりに会ったいとこの昇一と旅に出る。<br />魔女だった母からかけられた呪いを解くために。<br />両親の過去にまつわる忌まわしい記憶と、自分の存在を揺るがす真実と向き合うために。<br />著者が自らの死生観を注ぎ込み、たとえ救いがなくてもきれいな感情を失わずに生きる一人の女の子を描く。<br />暗い世界に小さな光をともす物語。<br />