上海でエステサロンを経営する51歳の紅子のもとに、39歳の美しい男が現れる。<br />彼は初対面の彼女に、大金を都合してほしいと頼んだ。<br />「都合してほしい」とはどういうことなのか。<br />紅子はその問いを胸にもう一度彼に会いにいく──。<br />欲望を肯定する街・上海を舞台に、人生最後の甘く、苦しく、激しい恋が幕を開ける。<br />高樹文学の新たな到達点。<br />