山一証券の自主廃業など相次ぐ金融破綻に、効果的な経済政策を打ち出せない政府、プライドだけの大蔵官僚、不良債権隠しに走る銀行。<br />邦銀ニューヨーク支店の花形ディーラーだった恋人は、なぜ死ななければならなかったのか? その死の真相に迫るべく奔走する州波は、単身日本に乗り込んで、そのキャリアと私財の全てをなげうって、芹沢とともに驚くべき秘策を実行する──。<br />銀行の存続とモラルのはざまで何がおこったのか? すべての金融マンに捧げる著者渾身のミステリー。<br />