この世はすべて幻影? 震災後の生と死を鋭く問う、白石一文の問題作!酒造メーカーに勤める熊沢武夫。<br />彼が東京で買ったネーム入りのコートが、故郷・長崎で発見された。<br />だが武夫の部屋のクローゼットには新品のコートがかかったまま――。<br />なぜ、まったく同じコートがこの世に二つ存在するのか? 謎を追いかける武夫の前に、ある女性の存在が浮かび上がる。<br />3・11後の世界を舞台に「生きること」の実相を描く。<br />