関ケ原決戦――徳川方についた伊右衛門は、この華々しい戦でも前線へ投入されたわけではない。<br />勝ち負けさえわからぬほど遠くにあって銃声と馬蹄の轟きを聞いていた。<br />しかし、戦後の行賞ではなんと土佐二十四万石が……。<br />そこには長曽我部の旧臣たちの烈しい抵抗が燃えさかっていた。<br />戦国痛快物語完結篇。<br />