気象庁の長年の悲願だったレーダーにようやく大蔵省の予算がついた。<br />これが実現すれば、正確なデータが迅速に入手でき、より正確な気象予報ができる。<br />しかし、激しい乱気流が渦巻き、天候の変わりやすい富士山の頂にどうやって重い資材を運び、レーダーを建設し、東京の気象庁まで無事にデータを送り届けるのか。<br />2年間でレーダーを完成させなければならない。<br />気象庁とメーカーの戦いはこれからだ。<br />現場の担当者・技術者たちの苦闘を描き出す、異色の山岳小説。<br />