収録された17話の主人公は、いずれも小学五年生の少年。<br />転校先で友達作りにしくじった子、男女のカラダの違いを意識しはじめる子、父親を亡くした寂しさで心が折れそうな子、親の離婚で幼いながら母親を支えていく子…。<br />それぞれが直面している現実を、その小さな体で精一杯受けとめ、自分で考えながら成長していく。<br />多感な時期の少年特有の感じ方、かけがえのない一瞬を、重松清ならではの温かいまなざしで切りとった。<br />健気さに胸が熱くなる、愛おしい短篇集!