人を殺し、その人の生きて来た痕跡まで消してしまう「消し屋」。<br />ひとつ仕事をやり遂げた船旅のおわり、オカマの蘭子と沖縄へ向かう消し屋に、奇妙な依頼が舞い込んだ。<br />ターゲットは若き天才。<br />しかし殺すのでなく、自殺に追い込んでほしいという。<br />若くて健康で金持ちの天才を、どうやって自殺させる? 天才の邸の客となった消し屋が、彼の人生を辿りはじめると、忌まわしくも哀しい記憶がゆっくりと蘇ってきた…大藪春彦賞受賞の傑作。<br />『消し屋A』の続篇。<br />