何も起きなかった
「雪の匂いはカエルの生臭い匂い」…高校の帰り道、どっちが匂いをうまく表現できるか競って言葉遊びができる親友だった、真樹子と品子。
連絡が途絶えていた二人だが、同窓会を機にメール交換が始まる。
互いの競争心や嫉妬をオブラートに包んだやりとりから暗い過去が炙り出され、次第に本音が見え隠れしだす。
二人の間の緊張感が最高潮に達したとき、真樹子が送ったラストメールは…。
これは「忘れられない香り」の記憶をテーマとして競作されたアンソロジーの一篇です。
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