春はそこまで 風待ち小路の人々
江戸は芝神明宮にほど近い「風待ち小路」には、小さな店が肩を寄せ合うように集まっている。
その中のひとつ、絵草紙屋・粂屋のあるじ笠兵衛は、いまひとつ覇気が見えない跡取り息子の瞬次郎に物足りなさを感じていた。
ある日、半襟屋のおちせが店に引札(広告チラシ)を依頼に訪れ、瞬次郎と恋仲になっていくが……。
子連れのおちせが抱える意外な秘密とは? 男と女、父と子、母と子──さまざまな人間模様を感情豊かに描く連作短篇集。
時代小説の新たな担い手による傑作。
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