「強姦致傷および強姦罪──被告人を懲役三年六月に処する。<br />」喫茶店ウェイトレスの知子からレイプで訴えられ、一審で有罪判決をうけた紺野喜一。<br />真っ向から対立する二人の主張を、紺野の担当弁護士・深水耕介が丹念に確かめていくと、知子には他に男が、紺野には婦女暴行の前科が。<br />転々とくつがえる知子の証言、事件の背後にチラつく喫茶店のマスター、店の常連客、厳格な知子の母親……男女の密室の‘真実’に迫りきれるか!? 手に汗にぎる傑作法廷小説!