ラブホテルで盗聴したテープを心ときめかせて聞いた雑誌編集者の宮脇平助は、それが死の演奏への序曲だと知った。<br />そして映画監督の久間隆一郎とともに、事件を追及しはじめる。<br />柏崎、甲府、東海道、尾鷲、九州……謎解きの旅から、次第に選挙違反の黒いネットワークと殺人事件との結びつきが浮かび上がる傑作推理長篇。<br />巻末に、独自の視点で清張作品を読み解いた、みうらじゅん氏による「解説 清張地獄」を収録。<br />