プラナリア
「何もかもが面倒くさかった。
生きていること自体が面倒くさかったが、自分で死ぬのも面倒くさかった。
だったら、もう病院なんか行かずに、がん再発で死ねばいいんじゃないかなとも思うが、正直言ってそれが一番恐かった。
矛盾している。
私は矛盾している自分に疲れ果てた。
」(本文より)乳ガンの手術以来、25歳の春香は、周囲に気遣われても、ひたすらかったるい自分を持て余し……〈働かないこと〉をめぐる珠玉の5短篇。
絶大な支持を得る山本文緒の、直木賞受賞作!
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