江戸の街を駆け、火と闘った男たちがいた。<br />おとっつあんは、みんなのために命を懸けて火事を退治しに行くんだ――。<br />おのれの命とひきかえに町を守った深川・南組三之組の火消し頭徳太郎。<br />幼いときからその背中を見て育った息子の銑太郎は、やがて一人前の火消しへと成長していく。<br />炎の恐怖と闘い、火消しに体を張る男たちの誇り高い姿を描いた、山本一力の真骨頂。<br />