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無用の隠密 未刊行初期短篇

人に恐れられる隠密という存在も、巨大な組織からすれば卑小な歯車に過ぎない──老中松平定信が寛政の改革をおこなうにあたって諸国に放ち、やがて時間とともに忘れ去られた男の悲哀を描く表題作。
ほか、歴史短篇「上意討」、悪女もの「佐賀屋喜七」、切支丹もの「如月伊十郎」、こけし作りに心血を注ぐ男を描く「木地師宗吉」など、作家デビュー前に書かれた幻の14篇に加え、藤沢の浮世絵への深い関心を物語る「浮世絵師」を収録。
阿部達二による作品解説あり。




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