昭和37年。<br />三等機関士の関本源蔵は妻子を陸地に残して北洋漁業に出立した。<br />航海の途中で大時化に襲われた源蔵は、戦時中にサイパンで別れた父親と、アメリカの潜水艦に撃沈された船に乗っていた幼い友のことを思い出した――。<br />生還は果たせるのか? 生きて働くことの意味を激しく問う「昭和の海の男」の物語。<br />