とびきり屋見立て帖
新撰組や憂国の志士が闊歩する幕末の京都。
若夫婦の真之介とゆずは、その地で道具屋「とびきり屋」を営んでいる。
ある日真之介は道具の競り市で「茶杓箪笥」を買って店に持ち帰った。
「茶杓箪笥」はその名のとおり茶杓を収める箱で、仕切りに一つずつ茶杓が収められていたが、一つだけ中が空いているものがあった。
そこにあるべき茶杓をめぐり、新撰組の芹沢鴨、茶の湯家元の若宗匠、もとの「茶杓箪笥」の持ち主、そしてゆずの間で騒動が持ち上がる。
そこにあるべき茶杓はあの利休居士のものというが、真相は? 物を見立てる不思議と喜びを描く「とびきり屋見立て帖」、惜しくも急逝した著者が遺したシリーズ第四弾。
表題作を含めた傑作連作短篇6本を収録。
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