奈緒と私の楽園
「あなたを子供に戻してあげたい」。
男が絶対に認めたくない欲望を直視した衝撃作。
50歳の音楽プロデューサー、塩原達也のもとを突然訪ねてきた29歳の奈緒。
奈緒はセックスは苦手と言いながら、年上の俳優と不倫経験があり、男友達とも二人で旅行に出かけひとつのベッドに寝てしまう。
理解できない奈緒の言動に、やがて達也は心を奪われるが、彼女が望んだ性のありようは、全裸で絵本を読み聞かせ子守唄を歌うことだった……。
幼児扱いされることに反発を覚えた達也だが、奈緒の甘美な毒に染められ、精神が退行する快楽に囚われてしまう。
最後に達也を待つのは天国か、地獄か――。
「気持ち悪い」「いやよくわかる」。
『オール讀物』連載時から議論沸騰。
作家で芥川賞選考委員の島田雅彦氏が、「これを読み、ヘタレを極める気になった」と絶賛する、誰にも書けなかった‘純愛小説’。
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