研ぎ師の勝蔵は剣の師匠・奥山孫左衛門に見込まれ、暗殺者の裏稼業を持つようになる。<br />九寸五分の匕首で次々に悪党を消してゆく中で、次第に現れる闇の権力者・一橋治済の影。<br />治済と老中・青山忠裕の陰の争いに巻き込まれていく勝蔵もまた、いつしか殺しの悦楽にはまり、のっぴきならなくなっていく……。<br />解説・井家上隆幸