穴あきエフの初恋祭り
頭上を無数の門が過ぎてゆく。
人生の門か。
人生という言葉ほど自分に似合わない言葉はないとIは思った。
もし人生の運転手を雇うことができたら、楽になりそうな気がする。
自分で運転しようとするから脱線するのだ。
運転手、つまり主体は、状況を見極め、決断し、ハンドルを切る自分であってはいけない。
近づいたかと思えば遠ざかる。
遠ざかったと思ったら近づきたくなる。
お届けもの、スカイプ、携帯電話、スマホ時代の手紙。
人と人とのコミュニケーションが触れ合うようで触れ合わない瞬間、触れ合わないようで触れ合う瞬間を言語派の作家がつむぐ7つの短編。
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