里奈の物語
この国に生きる、かつて少女だったあなたへ。
ルポ『最貧困女子』著者が世に放つ、感涙の初小説。
物置倉庫で育った姉妹は、朝の訪れを待ちわびた。
幾つもの暗闇を駆け抜けた先に、少女がみつけた希望とは――。
初めて挑戦する小説表現。
これまで書いてきた「売春少女」「貧困女子」のルポルタージュの延長線上には絶対留まらぬこと、かつモデルになった少女らの尊厳に責任を持つことを念頭に書き進めたが、里奈やその仲間たちの生きる熱量に焦がされ、背中を押す力強さを感じながら、書き上げることが出来た。
それはノンフィクションとは違う血の滾る執筆経験だった。
彼女たちの生き様は、生きづらい今を生きるあらゆる女性に、力を与えてくれるものと思う。
この国の、かつて少女だったすべての女性に、この物語を捧げたい。
by 鈴木大介
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