この心の震えは、祈りに似ている──眩しい少年期の終わりを描いた感動作。<br />学校と音楽をモチーフに少年少女の揺れ動く心を瑞々しく描いたSchool and Musicシリーズ第一段。<br />物心つく前から教会のオルガンに触れていた18歳の一哉は、幼い自分を捨てた母への思いと父への反発から、屈折した日々を送っていた。<br />難解なメシアンのオルガン曲と格闘しながら夏が過ぎ、そして聖夜──。<br />小学館児童出版文化賞受賞作。<br />解説・上橋菜穂子