江戸に生きる人々が織りなす鮮やかな人生。<br />’青山流時代小説’の真骨頂!旗本の次男坊で部屋住みの俺は、武家であらねばならぬ、などとは思っていない。<br />堅物の兄が下女に好意を寄せているのを見て取って、わざと下女にちょっかいを出そうとするが、気づくと女は身籠っていた。<br />しかも父親は、隠居の祖父だという。<br />六十九歳の老人に女で負けた俺がとった行動は――。<br />直木賞受賞作『つまをめとらば』に連なる傑作短編集。<br />全7編収録。<br />