白墨人形
スティーヴン・キング強力推薦!少年時代の美しい思い出と、そこに隠された忌まわしい秘密。
最終ページに待ち受けるおそるべき真相。
世界36か国で刊行決定、叙情とたくらみに満ちた新鋭の傑作サスペンス。
あの日、僕たちが見つけた死体。
はじまりは何だったのか。
僕たちにもわからない。
みんなで遊園地に出かけ、悲惨な事故を目撃したときか。
白墨のように真っ白なハローラン先生が町にやってきたときか。
それとも僕たちがチョークで描いた人形の絵で秘密のやりとりをはじめたときか――。
あの夏。
僕には四人の友達がいた。
太り気味のギャヴ、不良を兄に持つミッキー、シングルマザーの息子ホッポ、そして牧師の娘ニッキー。
不良たちに襲撃されることも、僕がニッキーへの恋に胸を焦がすこともあったが、この日々が終わるなんて考えもしなかった。
でも町では不和が広がりはじめていたのだ。
僕の母の診療所への反対運動をニッキーの父が煽り、ミッキーの兄に悲劇が降りかかり、少女の妊娠騒ぎが起こる。
大人たちにも、僕たちのあいだにもヒビが入りはじめた。
そして、あの子が殺された。
森で。
バラバラになって。
見つけたのは僕たちだった。
でも、頭部は見つからないままだ。
30年が経った現在。
白墨人形の絵とともに、あの事件が甦る。
あの人が死んだことで、事件は解決したはずなのに。
20年ぶりに帰郷したミッキーは言った。
「おれは真犯人を知ってる」。
僕は友人たちとともに、あの夏の秘密を探りはじめる……。
第2作『アニーはどこにいった』も絶賛発売中!※この電子書籍は2018年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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