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ベストセラー『教場』『傍聞き』の短篇の名手が贈る、心震える9つのミステリ短篇。
人を救うことはできるのか――和佐見消防署消防官たちの9つの物語。
雨の翌日、消防司令の今垣は川べりを歩く女性と出会う(「石を拾う女」)。
新米の土屋と大杉は「無敗コンビ」だった(「白雲の敗北」)。
女性レスキュー隊員の志賀野が休暇中に火事を発見(「反省室」)。
西部分署副所長の吉国は殉職した息子のお別れ会で思い出を語るが……(「逆縁の午後」)ほか5篇巧みな手法と豊かな蘊蓄とが、複雑な人間関係と心理の綾をより鮮やかに浮かび上がらせ、ミステリを超えた味わいを生み出す。
※この電子書籍は2019年6月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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