朝顔栽培が生きがいの同心・中根興三郎はある日、菊作りで糊口をしのぐ御家人の中江惣三郎と知り合った。<br />だが帰り路、興三郎は何故か中江と間違えられ、謎の侍たちに襲われかける。<br />じつは中江は金のために菊を使い悪事を重ね、恨みを買っていたのだ。<br />興三郎は憤りつつ、彼の行動を調べ始めるのだが……。<br /> 解説・内藤麻里子※この電子書籍は2019年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。<br />