万葉人たちが生きた七世紀半ばから八世紀にかけては、都市生活者が現れ、個の自覚や孤独が意識され始めた時代だった。<br />恋の歌から挽歌まで、万葉集の歌の〈われ〉を検証し、歌とは何かを解き明かしていく。<br />