根津の鍼医宗悦が、貸金の催促から旗本の深見新左衛門に殺された。<br />新左衛門は宗悦の霊と誤り妻を殺害し、非業の死を遂げ家は改易。<br />これが因果の始まりで、新左衛門の長男新五郎と次男新吉を不幸が襲う。<br />新吉は宗悦の娘で富本の師匠の豊志賀と深い仲に。<br />豊志賀は弟子お久と新吉の間を疑い、7人の女房を取り殺すと書き残し死ぬ……続く血族の殺し合いは前世の因縁か呪いのためか。<br />円朝の代表作にして最高峰。<br />解説・小松和彦