こまげたの音高くカランコロンカランコロンと……江戸は根津の清水谷に住む、若い美男の浪人・萩原新三郎のところへ、旗本の娘のお露と女中のお米が毎夜通ってくる。<br />新三郎が悪い女に騙されては困ると、家来同様の伴蔵が、ある晩、新三郎の家を覗いてみると、彼が楽しげに語らうのは2人の「幽霊」であった。<br />お露と新三郎の悲恋の結末とは!? 落語の神様による怪談噺の最高傑作。<br />他に「怪談乳房榎」を収録。<br />解説・堤邦彦