刑事の恒成が仕事中に助けた相手は、有名なピアニストの春だった。<br />いつのまにか恒成の弟とも親しくなっていた春はある日、自宅で母の形見であるピアノを弾いていた。<br />見ないフリをしてきた母のピアノに再び音を宿らせ、春は鬱ぎがちだった弟の心を開いてくれた。<br />さらに春と連弾をした恒成は、仕事中も彼のことばかり考えてしまう。<br />春と自分は住む世界が違うからと距離を置く決意をしたが……。<br />