お裁き将軍 天下吟味
「北町奉行?、遠山左衛門尉様、御出座ぁ?」──今日も奉行自らが裁く公事が開かれようとしていた。
ただしここは、奉行所ではなく江戸城の吹上御庭である。
これは、将軍が公事を御覧になる「公事上聴」と呼ばれる行事であったが、当代の徳川家慶は殊の外これに関心を示し、吟味に不満があれば、必ず口出しをして遠山を困らせていた。
そしてこの日も例外ではなかった。
妖怪が店に押し入ったとの判例であったが、家慶はすぐに看破。
見事な種明かしをする。
だが、続けて不可解な殺しが起きる。
目撃者が下手人は幽霊だというのだ。
江戸を震撼させる大店の奇怪な事件……。
町で真相を追う家慶と遠山の相棒はその種を明かせるのか!将軍が天の裁きを下す評判作、待望の第二弾!!
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