やさぐれ若さま裁き剣
痩身長躯、目もと涼しく苦み走った二枚目。
墨染めの着物の背中に描かれた髑髏は、人間いずれこうなるという覚悟の徴だという。
船宿『茂登美』の居候・室賀竜之介は、人呼んで『一丁咬(いっちょかみ)の旦那』。
一丁咬とは、何にでも首を突っ込まなければ気が済まない質のことだ。
備前国佐神藩の世継ぎでありながら、ゆえあって浪人に身をやつしているが、その事情はわからない。
腹を滅多刺しにされた屍体が大川に浮いた。
事件の発見者になった竜之介は、このところ同様の殺しが続いていることを知り、北町奉行所定町廻り同心・香取榮之進の事件探索に首を突っ込むことに…。
鞍馬撃心流の遣い手が迫る下手人どもの正体とは? 書下ろし時代活劇。
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