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江戸大決戦 幕府瓦解の日

「頭、いざとなったら江戸の町に火を付けてくれ」──慶応四年早春、陸軍総裁勝海舟は火消しの棟梁新門辰五郎に頼み込んだ。
京で朝敵となった徳川慶喜が帰還後、恭順して籠る江戸城を目標に、薩長率いる東征軍が迫り来る寸前である。
「火消しが火を付けるたぁ、ご冗談で」──だが、勝は本気だった。
百万の民を大量の船で房総へ逃がし、敵の侵入に合わせ町を焼き尽くす。
いわゆる焦土作戦を画策していたのだった。
そんな勝の肚の内を読んだのが、敵の参謀ながら盟友の西郷吉之助である。
このまま江戸に入れば甚大な被害を見る。
ならば談判に応じるしかない。
そしてついに、勝と西郷、決死の会見が実現する!江戸を守るため、命を賭して奔走した英雄たち、その活躍を描く渾身の書下ろし!!




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