新地奉行 太田太田太
上から読んでも下から読んでも、太田太田太──。
人を食ったような名であるが、この男、歴とした直参旗本の書院番士である。
そんな太田太が出役として「新地奉行」へ配転となった。
新地奉行とは屋敷改とも言われ、江戸市中の屋敷の所在地、坪数、相続などを調べ、届出を諸屋敷帳に記すのがお役目である。
そして、その記録を残すために、どこのどんな屋敷にも立入り御免という役得があったのである。
大名家や旗本家も例外ではない。
宏大な屋敷でも新地奉行の検めは行なわれた。
だが正義漢の強い太田太は、家に隠された重大事の匂いをかぎ取る。
闇の空間に悪事の証を見つけ出し、目上の者でも迷わず成敗する特命奉行。
その活躍を描く期待の新シリーズ!
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