半四郎 艶情斬り
江戸は両国回向院裏の松坂町。
ここにひとりの隠居侍が住んでいた。
剣術指南役を務める絹川半四郎である。
だが隠居といっても、幸四郎ばりの二枚目にして見るからに粋な姿で、住まいの離れ座敷には日ごと夜ごと、入替わるように女どもがやってくると噂になっていた。
そんな半四郎も剣の腕は確かで、若い頃は将軍御前試合に出場した過去もある。
ある日のこと、その腕を見込んだ北町奉行・遠山影元から、驚くべき物を手渡された。
奉行の花押とともに‘切捨御免’と墨書された奉書紙である。
探索方として市井のあれこれを調べて欲しいというのだ。
大名屋敷、吉原、町家……。
五十の色男侍が江戸を舞台に駆け巡り、問答無用の太刀筋を魅せる期待の新シリーズ、開幕!
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