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仇討ち包丁 盗まれた味

物盗りに殺された父親の跡を継ぎ、飯屋〈江戸一〉の再開をめざす吉平。
思いがけずに屋台を手に入れることができた吉平は、さまざまな工夫をこらして出した穴子飯・海老天飯・蛸飯が評判を呼び、馴染みの客もついて、めざす道に一歩近づいたかに見えた。
だが、それらの料理をそっくり真似する店が現れる。
それは父・吉六を手にかけたと吉平が信じる料理人・勝五郎が営む料理茶屋〈清風〉だった。
勝五郎は江戸城の台所役人らと結託して、なにやら悪だくみをめぐらしているらしい。
南町奉行所同心・矢部一之進や権兵衛長屋の住人たち、吉平の身を案じる人々の情けを借りて、出商いに邁進する吉平だが、勝五郎はさらなる妨害を……。
人情料理時代長編、完結編。




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